受けよう口腔がん検診・口腔健診〜口腔がんの早期発見・早期治療のために〜
口腔がん検診・口腔健診の内容について
口腔がん検診や口腔健診ではどのようなことをチェックするのでしょうか。
口腔がん検診では、口腔がんができていないか、お口の中にがんになる前段階の症状が存在していないかをチェックします。
お口の中を診察して、口腔がんを疑わせるような症状がないかを目で診て、手で触れてチェックします。
そして、口腔内蛍光観察装置という特別な器械を使い、お口の中に青色光を当てて、お口の状態を調べます。
こうして、口腔がんが生じていないかどうか、詳しく調べます。
口腔健診では、口腔がんの有無ではなく、口腔がんにつながるような症状が生じていないかどうかをチェックします。
つまり、口腔がんが疑わせる症状が認められるかどうかだけでなく、そうでない方も今後口腔がんを起こしかねない要素がないかをも調べるのが、口腔がん検診・口腔健診なのです。
口腔がん検診の重要性とは?
口腔がんの治療は、現在、外科手術・化学療法(抗がん剤治療)・放射線治療を組み合わせて行われています。
外科手術では、がんとその周囲の10mmほどの範囲を切除します。
がんが大きくなればなるほど、切除範囲は広くなります。
舌がんなら舌が、下顎歯肉がんなら下顎の歯と骨が、上顎歯肉がんなら上顎の歯と骨が切除されます。
もちろん、切除された部分は身体の他の部分から採取した組織や人工材料などを使って再建されますが、食事や会話などの日常生活に不自由することになります。
したがって、少しでも小さなうちに発見して、少しでも早く治療に取り掛かれたほうがいいのです。
しかも、我が国は、他の先進国と違い、口腔がんの死亡数が増えている国です。
口腔がんの早期発見早期治療につながる口腔がん検診はとても重要なのです。
口腔がん検診を受ける方法について
口腔がん検診は、地域の歯科医師会などが中心となって行っています。
検診日時は指定され、定員も決まっており、事前の申し込みによる抽選や先着順などいろいろな選び方をしているようです。
なお、検診の費用は無料です。
大学病院の口腔外科医が診察していることが多いようです。
申込方法などは、歯科医師会によって異なりますので、事前に問い合わせた方がいいでしょう。
一般の歯科医院でも行っているところもありますので、もし歯科医師会でのがん検診が行われていないような地域に住んでいらっしゃる方は、歯科医院で検診してもらうのも一つの方法です。
かかりつけの歯科医院に相談するか、一般社団法人口腔がん撲滅委員会に問い合わせてみるといいでしょう。