出産後の歯科治療はいつ頃から受けられるの?薬は大丈夫?

産後の虫歯治療はいつからOKなのか

出産後の虫歯治療は、基本的にはいつからでも受けることはできます。
しかし、出産直後は、母親の体力の消耗が強く、体調が良くないことが多いので、特に急ぐ必要がない場合は、母親の体力の回復を優先して、1ヶ月くらい経ってから行われる場合が多いです。
もちろん、虫歯で歯が痛いときや、歯茎が腫れて痛いようなときはその限りではありません。
1ヶ月待つことなく、あくまでも無理のない範囲になりますが、症状を緩和するために治療が行われます。
妊娠中の歯科治療は応急処置が原則となり、出産を待っていたという方は、体力が回復してきたと感じたタイミングで歯科医院を受診し、いつ頃からどのような方法で治療を開始するのかを、まず相談することをおすすめします。

レントゲン、麻酔、痛み止め、抗生物質の母乳への影響について

赤ちゃんの栄養源として大切な母乳は、母親の血液から作られています。
母親が飲んだ抗生物質や痛み止めなどの薬は、必ず血液に移行しますので、その一部は母乳にも入ります。
抗生物質や痛み止めの薬は、妊娠中や授乳中に使っても安全かどうか検査されています。
歯科で使う抗生物質や痛み止めの薬の多くは授乳中に使用しても安全とされていますが、歯科医院を受診したときには、主治医の歯科医師に授乳中であることをあらかじめ伝えておく方がいいでしょう。
麻酔の注射は、歯科で通常使う量はもともと少ないですし、そのほとんどが、注射した部位で吸収され、そして分解されますので、母乳に影響する可能性はほとんどありません。
レントゲン写真撮影は、母乳には全く影響しません。

赤ちゃんにうつさないようにしたい!産後虫歯の「予防対策」

虫歯の原因は、ストレプトコッカス・ミュータンスに代表される細菌、いわゆる虫歯菌です。
赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時は、無菌状態なので、生まれた直後の赤ちゃんのお口の中には虫歯菌はいません。
虫歯菌は、両親や祖父母の唾液の中に潜んでおり、同じお箸やスプーンを使うことで、両親や祖父母などの虫歯菌が含まれた唾液が赤ちゃんのお口の中に入り込み、住み着くようになるのです。
つまり、生まれた後に、虫歯菌を持っている両親や祖父母などからもらわなければ、赤ちゃんのお口の中に虫歯菌は入ってこないのです。
特に、3歳ごろまでの期間に、虫歯菌は赤ちゃんのお口の中に入り込みやすいので、この間、同じお箸やスプーンを使うのを避け、取り箸などを使って食事を取り分けるようにしてください。
また、熱い食べ物や飲み物に息を吹きかけて冷ますのも、虫歯菌が移ってしまうリスクが高いので注意してください。