ジルコニア ってどんな歯?料金やメリット・デメリットについて解説


ジルコニア ってどんな歯?料金やメリット・デメリットについて解説

最近の歯科医院のトレンドの1つは、メタルフリー治療と言われています。金属を使わない治療です。その1つにジルコニアがあります。一体ジルコニアとはどのようなものでしょうか。

ジルコニアとそもそもどんな素材?

ジルコニアとは、ジルコニウムというものの酸化物である二酸化ジルコニウムという物質です。融点が約2700 ℃と高温にとても強い特徴と、歯に近い色調からダイヤモンドに似た見た目までカバーできます。当初は耐熱性セラミックスの材料として使われ、また宝飾品などにも利用されています。金属より耐久性があり、セラミックスより割れにくいため、その特徴を生かし、歯科治療分野でも使われるようになりました。

ジルコニアとセラミックの違いについて

ジルコニアは人工ダイヤモンドともいわれ、色は白く、歯の色調に近い綺麗さを出せます。しかし、歯のエナメル質のような透明感の表現力という点ではセラミックと比べると劣ります。

硬さにおいては、ジルコニアはセラミックより硬いという特徴がありますので、すりつぶしたり、噛み込んだりして強大な力がかかる大臼歯部にも使えます。

歯の色調のマネジメント・再現性の点ではセラミックの方が上なのですが、その再現性の手間などがかかってしまうため、相場の値段はセラミックの方がジルコニアよりも高くなってしまいます。

ジルコニアのメリット・デメリットとは?

ジルコニアのメリットは、レジンやCADCAMといった白い素材と比べて、より天然の歯に近い見た目が出せるという審美性の高さがまず挙げられます。また大臼歯のような力のかかる部位にも使えるほどの耐久性があるため、虫歯治療に伴う詰め物や被せ物だけでなく、義歯(入れ歯)、インプラントのかぶせ物、ブリッジなど数本にわたるものまで、幅広い歯科治療に使えるというメリットがあります。ジルコニアは金属を使わない素材ですので、金属アレルギーの方も安心して使えます。

ジルコニアのデメリットは、まずその価格です。ジルコニアは保険診療では使えない素材ですので、自由診療での取り扱いしかありません。ジルコニア素材のメーカーや歯科医院の設定価格によりますが、ウェブサイトで見る限り、価格は歯1本あたり約4万円から約9万円が相場のようです。昨今の物価上昇や海外からの物流状況によって、この価格が上昇する可能性もあります。みなさんのお財布との相談が必要と思いますが、口元の第一印象が相手に与える影響は計り知れません。いわばプライスレスな部分ではないでしょうか。見た目を重視したい部位には、保険診療の素材よりもジルコニアを使うことをお勧めします。