子供が歯医者嫌いにならないためにはどうすれば良い?
まずは慣れてもらうことから
子どもでも、大人でも「歯科医院は楽しいところ、怖くないところ」という良いイメージを持たせることが大切です。なかでも、子どもには「環境に慣れること」を第一の目標とします。時にはTSD(Tell Show Do)という行動変容のアプローチを用いることもあります。脱感作法の1つで、未知の環境(避けることのできない刺激)に対する恐怖心を取り除き、過剰反応を減らす方法です。お子さん・保護者・歯科医師が連携して、「歯科医院の椅子に座ってみる」「スタッフと接してみる」「歯医者と接してみる」そして「具体的に器具を触ってみる」「口の中に器具が入ることを体験する」へと続きます。そうして受け入れができたら、口腔ケア・治療を開始します。
3歳未満の子供の場合
この年齢の子供は、一度泣き出したら、泣き止ませることが難しいです。お母さんを離れて寝かされれば、泣くほうが普通です。そして診療時間中ずっと泣き続けているのことが多いです。しかし、泣いても心配はいりません。終わったらけろっとして忘れてしまっています。
ただし、治療中に動いたり、暴れたりすると、口の中を切ったり、薬液を落としてしまうなど、とても危険です。歯科医院によっては、一時的にタオルなどでくるんで全身を拘束することもあります。それにより余計に泣いてしまう可能性もありますが、虫歯があったりすると、治療しないわけにはいきませんし、終わったら忘れています。大きな音と強い光はストレスを与えるので、避けてください。
3歳~5歳の子供の場合
通常はこの年齢になると、薬品のにおい、麻酔の注射のしびれる感じ、大きな音などに対して、ある程度は受け入れができるようになります。
しかし大切なことは、泣かないこと・おとなしくしていることを強制してはいけません。治療が必要な場合、ガマンして治療を受けているお子さんの方が、ぎゃあぎゃあわめくお子さんと比べて大きいストレスの耐えて我慢している、という報告があります。「いい子にしていなければいけない」と緊張しているお子さんには「泣いたり、声を出していいんだよ」と言ってあげることで、本人の気持ちはずいぶん楽になります。
最初に泣いてしまうと発散されたためか、最後には大体落ち着いて治療を受け入れることが出来ます。